研究会情報
2013年度
日本子ども学会では、学術集会以外にも会員の交流の機会を増やし、もっと頻繁に情報を交換し、学び合い、子ども学について語り合いたいという会員の声を受け、2012年度より「子ども学カフェ」を開催しています。
第3回にあたる本年度の初めのカフェでは、本学会理事の仁木和久先生に、脳と感情と学習との関連についてお話をうかがいました。仁木先生は、人間の高次精神機能について、近年さまざまな領域で着目される脳イメージングによるアプローチを手掛け、子どもの教育についても取り組んでいらっしゃいます。
【テーマ】: 記憶と感情を脳イメージングでみる-海馬と扁桃体に焦点を当てて
【講 師】: 仁木和久(産業技術総合研究所)
人間は「理性」と共に、豊かな「感情」と類い希な「学習」・「記憶」能力を持っている。理性が前頭葉のcomputationalな能力であるとすると、感情や学習・記憶の起源はより古く、動物が適応的生存をするために発達させた機能であると考えられる。
人間は、動物の感情「生物学感情」の上に、社会生活を通して「社会的感情」を構築する。また人間の意図行動はエピソード記憶を形成しやすい。このようなことを脳イメージングでみながら、本講演では、「理性」の脳部位、「感情」の脳部位、「記憶」の脳部位が相互作用しながら、自らの知能を常に構築・再構築し続ける人間(とその脳)を紹介。
【日 時】: 2013年6月15日(土)12:30~14:30
【場 所】: 慶應義塾大学(三田キャンパス)南校舎棟4階、447番教室
【参加費】: 会員・学生500円、一般 1000円
【定 員】: 50人